枇杷・袋掛けの頃

枇杷の木にはさびちゃんの思い出がいっぱいあります。かわいいさびちゃん、今頃どうしてるかな。

枇杷の木

私の住んでいる所は、地元では枇杷と無花果で知られています。

この時期、枇杷の実には袋をかけていかれます。

虫が付いたり傷がついたりするのを防ぐためということです。

住んでいるマンション下には枇杷の大木があります。

手の届くところには袋をかけておられますが、てっぺんのほうは放置のようです。実が色づいてくると鳥たちが食べるのかな。

また、マンション前の公園横には枇杷の木がありますが、どなたも手入れはされていません。

毎年黄色い実がなっていますが、やはり黙ってとることはできません。

ご近所の方も、もったいないねぇなんて言ってます。この木の横は一段高くなっているのでちょっと手を伸ばせば実に手が届くんです。

やはり、鳥たちが枇杷パーティーでも開くんでしょうか。

枇杷の葉のこんにゃく湿布

蝶ネクタイのさびちゃん

このころは、4年ほど前さびちゃんがいよいよ腎不全末期で手の施しようがないということで、お家でゆっくり看病して下さいといわれ、入院していた病院から連れて帰った頃です。

どうしてもさびちゃんとお別れしたくなかった私は、民間療法でも何でもダメもとでためしてみよう!とネットで調べて枇杷の葉のこんにゃく湿布というのを見つけました。

枇杷の葉を腎臓あたりにあてて、その上からタオルで包んだ温めたこんにゃくをあてるという治療です。枇杷の葉が毒素を吸い取ってくれるとか。

近くの枇杷の木の葉をわけてもらい、湿布を続けました。

暖かいのが気持ちよかったのか、さびちゃんは大人しく湿布させてくれました。

ご隠居さんの貫禄です。

頭のいい子で、今でも会いたくて仕方がないときがあります。

父親が脳幹出血で倒れ脳死状態になった直後にふらっと現れた猫でした。

その後、父が亡くなり続いて母が亡くなり、実家をかたずけ、引っ越しをして、ごたごたしていた仕事をやめ再就職先を探し、人生で一番ハードな時を寄り添って生きてくれた子です。

手の施しようがないと言われてから4か月ほど頑張って生きてくれました。

その年の9月の台風が明けた晴れた日にお浄土に旅立ちました。

旅立つ直前に、名残惜しそうに周りを見回し、においをかぐようなしぐさを見せたので、ああ、もう逝くんだなと思いました。

さびちゃん、もう逝くん?と声をかけ頭を撫でたのを覚えています。その直後に息をひきとりました。

いつも、思います。ありがとうね、さびちゃん。楽しかったよ。

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